エンジン交換編
背景
2016年秋に白煙のため,126500kmでエンジンをOHしたわけです.
その際,すべての消耗品は交換しました.
消耗品とは思えない排気バルブまで交換し,不安ゼロエンジンにしたわけですが,
ピストンは基準値内だったこともあり,未交換.(測り間違いでしたが)
で,1年半が経ち,13000kmを走行したわけですが,残念ながら,エンジンが逝ってしまいました.
急にピストンフラップ音が大きくなり,あわててオイル交換を実施しました.
オイル漏れしていたこともあり,ほとんど回収できませんでしたが.
当然といえば当然ですが,オイル交換後もフラップ音は消えません.
ダメ元で添加剤を入れてみるものの,エンジン音は静かになったものの,フラップ音は消えません.
そうこうしているうちに,ベルト打音まで出る始末です.
さすがにこれは異常なので,作業場へ移動しようとするものの,再始動はできず,手で押して作業場へ移動しました.
作業開始!
あきらめて,エンジンの分解を始めます.
ベルト打音の原因を探るべく,フロント側からばらしていきますが,オルタやエアコンベルトではないようです.
となると,タイミングベルトかと.
オイル漏れでベルトに異常が発生したかテンショナーの緩みかと思いながら,
フロントカバーを開けると,想像を絶する光景が,,,
特段異常はないものの,鉄粉,アルミ粉がたくさん.
これじゃ,回転センサNGで始動できないわな.
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と思いつつも,この粉はどこから?
で,もうちっと分解すると,カムプーリーが削れてました.
ボルトが緩んでいたわけではないので,整備ミスではないようです.
プーリーの位置決めピンがプーリーを削って,ナチュラル可変バルタイになってました.
あまりに盛大に削っているのですが,これでホントに走れてた?と思うほど,,,
明らかにタイミングはずれていたはずです.
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そうなると,バルブもピストンも御釈迦かも,,,
で,あとで整備書を確認すると,カムプーリーボルトは再利用不可とのことです.
カムの中にオイルが入っているので,その辺のシールのことかと思われます,,,
なので,油圧が上がると,プーリーとボルトの隙間からオイル漏れしつつ,削れていったのではないかと,,,
でも,カムシャフトにそんなに大きな力が働くんでしょうかね? 不思議です.
というわけで,まさかの状況に意気消沈し,ふて寝を決め込みました.
翌日は,どこまで部品が再利用できるかの検討です.
なんといっても,1年半しか経っていないフレッシュなエンジンなので,,,
カム外して,ヘッド外して,ブロックを下ろして,ピストン抜いて,クランク外して,,,
結果的には,EXカムはプーリーに削られているので,御釈迦ですが,インテーク側はOkそう.
ただ,プーリーの偏心でカムも暴れたらしく,ヘッド側は傷が大きいです.
ピストンはフラップ音が出てただけあって,擦り傷が多く,お釈迦です.
子メタルは結構悲惨で再利用は気が引ける状況です.
親メタルはフロント側は傷が多いけど,再利用は不可ではない感じ.寸法も基準値内です.
ブロックもピストンフラップで傷多し.
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というわけで,いろいろ新品部品を投入したばかりなのに,安心して使える部品はあまり多くないです.
オーバーサイズピストンがあれば,ブロックもクランク使えるので,復活の見込みはあるのですが,さすがに入手困難です.
パーツリストには載っているけど,流通はしてないようで,該当部品番号なしとの検索結果でした.
というわけで,ピストン流用も考えましたが,EF型はボアが68mmもあって,このクラス最大級なので,厳しく,,,
ブロックだけ中古買っても,カムもだめだし,,,,
ASSYで中古買って,OHってのもあるけど,
オイル管理の悪いエンジンばかりなので,中古エンジン買っても,同じ現象の可能性もあります.
3万円のぼろエンジンか,5万円で8万kmのエンジンか,12万円で2万kmのエンジンか,悩ましいです.
OHの費用を考えると,原価の安いエンジンほど幾分安く済むけれど,外れれば,再利用不可部品の在庫が増えるだけです.
ということで,1週間悩んだけっか,放置期間が延びることを嫌い,
12万円のエンジンを購入し,消耗品(水ホースやサーモ)を移植して,搭載することにしました.
ただ,このエンジン平成22年式,2.6万kmであり,程度良好ですが,ABA-の車両です.
うちは,TA-なので,排ガス規制が異なり,制御系に差があります.
ABA-はリアO2センサにヒータが入り,ノックセンサも変更になってます.
点火コイルも変更されてます.
触媒は形状は一緒ですが,担持量が変更になってます.
ECUもCAN部分が増え,メータまでの配線もCANになっているようなので,ハーネスやECUは再利用しないといけません.
とは言え,ちょちょっと付け直し,エンジン搭載です.
エンジンの仕様ではないですが,前の車がATかつ2WDだったので,フライホイールやクラッチも移植.
センターデフロックのバキューム配管も接続しないといけません.
エンジンの搭載は手慣れたもんですので,半日で搭載完了.
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どのくらい寝ていたエンジンなのかわかりませんので,プラグ外して,しっかりスタータ回して,
オイル循環させてから,始動です.
さすがに,距離も少なく,年式も新しいので,いい感じです.
仕様なのか吹けの悪さはあるものの,息継ぎはだいぶ減りました.
まあ,原因は,ピストンフラップだったんでしょうかね?
エンジンOHによって,スラッジ類がなくなったので,逆に不具合が出てしまったという落ちですかね.
今年は,エンジン三昧ですが,学んだのは,ピストンはちゃんと交換しておけ.ですかね.
これで,コースターもキャラもテリキもエンジンはバッちりです.